慢性腎臓病
慢性腎臓病とは
慢性腎臓病(CKD)とは、腎臓の働きが低下した状態が3か月以上持続する病気の総称です。
腎機能が徐々に悪化し、最終的には人工透析や腎移植が必要となる「末期腎不全」へ進行する可能性があるため、早期発見・管理が重要です。
主な原因
糖尿病(糖尿病性腎症) … 慢性腎臓病の最大の原因
高血圧
慢性糸球体腎炎
腎硬化症(動脈硬化による腎障害)
多発性嚢胞腎、薬剤性腎障害、尿路閉塞 など
症状
初期にはほとんど自覚症状がないのが特徴です。進行に伴い以下の症状が現れます
むくみ(顔や足)
尿量の変化(減少・泡立ち)
高血圧の悪化
貧血、倦怠感、食欲不振
吐き気・息切れ・かゆみ(末期)
治療・管理のポイント
1. 生活習慣の改善
減塩(1日6g未満)
たんぱく質の制限(必要に応じて)
体重・血糖・血圧の管理
禁煙・節酒・適度な運動
2. 薬物療法
血圧を下げる薬(ARB・ACE阻害薬など)
利尿薬(むくみ対策)
貧血治療(エリスロポエチン製剤など)
リン・カリウムのコントロール薬
3. 定期的な検査
血液検査(eGFR・クレアチニン・電解質)
尿検査(蛋白尿・アルブミン尿)
進行予防と注意点
慢性腎臓病は自覚症状が出る頃には進行していることが多い
心筋梗塞や脳卒中など心血管疾患のリスクも高い
透析導入を避けるために、早期からの介入が極めて重要